犬猫の高齢期による足腰のサポートでできること
動物医療の発展によりペットの平均寿命は年々延びており、それに伴い高齢期のトラブルの相談も増えています。
今回は、ワンちゃんネコちゃんの高齢期の足腰(関節)に着眼してお話します。
人と同様に年齢を重ねると足腰が弱くなり、歩き方に違和感を覚えることがよくあります。
そうなったとき、また、そうならないようにするために出来ることを紹介します。
①段差をなるべく減らす
人と同様に、段差の上り下りが負担になってきます。
ソファーなどへの飛び降り・飛び乗りを極力減らし、段差などにはスロープを設置するなどの工夫をしてみましょう。
②滑りにくい床の工夫
若いころは問題なくフローリングを走れていた子も、高齢期になると足が滑り痛めてしまうことがあります。
滑りにくいマットやカーペットを使用すると、安定して歩きやすくなります。
また、爪や足裏の毛が伸びたままの状態だと、足と床がしっかり接地できずに滑ってしまいます。
当院では爪切りのみでのご来院も可能ですので、ご相談ください。
③適正体重へ近づける
自重で足腰に負担をかけてしまうことも少なくありません。
適正体重へ近づけることで歩きやすくなります。
体重管理に特化したフードのご紹介をすることができます。
また、サンプルもご用意可能です。
④関節補助のサプリメントを使用する
身体に負担の少ないサプリメントは、長期で使用しても悪影響はありません。
動物用に開発されたものなので嗜好性も良く、投薬は比較的容易です。
ご希望であればサンプルをお渡しすることもできます。
⑤動物用サポーターを使用する
筋肉の衰えにより歩きにくい場合は、サポーターで足腰を固定することで正常な姿勢で歩けるようになり、歩くことで筋肉も再度発達してくる見込みがあります。
動物専用サポーターのご紹介も行っております。
⑥理学療法の実施
いわゆるリハビリテーションとなります。
半導体レーザーにより、レーザーセラピーを実施しております。炎症を抑え、痛みを緩和し、筋肉の
血行を良くすることで歩行の改善、サポートをしていきます。
年齢だからと諦めがちなところではありますが、上記から実施可能なものを取り入れることで、生活の質が向上することもあります。早期から始めることで、より効果が表れやすいものもあります。
気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。
2025.05.29
ご存じですか?【腸内フローラ検査】
皆さんは話題となっている「腸活」をご存じでしょうか。
腸活とは善玉菌を増やし、悪玉菌を減らすことで、腸内環境を整えることを目指した活動です。
腸内フローラとは、善玉菌や悪玉菌などで形成される腸内環境のことを言います。
この腸内フローラが乱れると、様々な症状を引き起こす可能性があります。
例えば、こんなことでお困りではありませんか?
・下痢や便秘などの消化器疾患
・皮膚のかゆみ、アトピー性皮膚炎
・肥満
・攻撃行動
腸内環境を把握し、整えることで代謝の亢進や免疫の強化、ストレスの軽減、抗炎症作用などが期待されています。
当院では、最新の腸内フローラ検査を取り入れました。
飼い主様には検査結果をお渡しし、内容のご説明をさせていただきます。
健康診断の一環として、一度腸内フローラ検査を行ってみてはいかがでしょうか。
~検査内容でわかること~
腸内フローラの種類
善玉菌と悪玉菌の割合
疾患にかかわる菌種の有無 など
~検査方法~
便を少量(大豆ほどの量)お持ちいただくだけで検査可能です。
☆便はなるべく新しいものを、ティッシュにくるまず袋にそのまま入れてお持ちください。
(水分を吸ってしまうと、正確な検査が出来なくなってしまいます)
注意:動物種は犬猫のみとなります。
検査結果が出るまで約2週間ほどかかります。
~検査費用~
1万円(税別)
初診料、再診料は別途でかかります。
※当院は予約優先診療です。
事前にお電話でのご予約をお願いいたします。
ご不明な点がある方はスタッフまでお問い合わせください。
2025.05.28
ネコちゃんの日常ケア
普段の生活の中で「爪が伸びすぎてしまった」や「抜け毛や毛玉が処理できない」などといった日常のお困りごとはありませんか?
当院では病気にかかわらず、そのような日常のケアにも対応させていただきます。
普段から、ケアを行うことは、病気の予防や早期発見にもつながる大切なものです。
また、その他にもご心配なことがあればお気軽にご相談ください。
〇日常ケアで予防できること
爪切り:巻き爪 爪折れ等のけが(手足を気にする、痛がる、歩きにくい)
肛門腺しぼり:炎症、化膿、肛門腺破裂(お尻を床にこすりつける、なめる、痛がる)
ブラッシング・毛玉カット:皮膚病、歩行異常(かゆみ、痛み、動きづらそう)
2024.07.08
保護された猫ちゃん
最近、当院にウサギを連れてきている患者さんが
野良猫を保護したと連れてきました
布が、からみついていると言っていたのですが、
よく見ると首輪が前足の下に引っかかってしまい
たすき掛け状態になっていました。
どのぐらい、そんな状態が続いていたのでしょう
脇の下は、首輪が食い込んで皮膚がさけてしまい
ただれた状態で、体もよごれでドロドロ
猫ちゃんは、そんな状態でも大人しく治療させてくれました。
今も入院中ですが、皮膚の状態も日に日によくなってきています
すごい食欲で、ご飯が待ちきれません。
人懐っこくて、すごくかわいいです
親切な人に、助けてもらってよかったね。
2011.12.03
仔猫ブーム
最近、仔猫を拾ったとよく病院に来院されます
先週は、毎日のように仔猫が来ていました。
野良猫さんを拾った場合、寄生虫などに注意しなくてはいけません。
簡単に野良猫さんの注意事項を
ノミ
仔猫の体をよくみて、ノミ自体をみつけたり、黒いごま粒みたいなものがついていたら、ノミの糞かもしれません。
黒いごま粒を、ティッシュなどの上におき、水で濡らしてみましょう。
ノミ糞の場合、血を含んでいるので、赤くにじみます。
ノミがいた場合、ノミの駆除剤を病院に行ってしてもらいましょう。
もしほかにペットを飼われていたらうつりますし、人も刺されるので早めに病院へお腹の中の寄生中
回虫・・・・・・ご飯を食べた後、お腹がぱんぱんになる。
うんちの中に白い虫がでてきた。
瓜実条虫・・・ノミがいた子は要注意です。
おしりに、白いご飯粒みたいな虫がついている。
その他、コクシジュウムなど下痢をひきおこす寄生虫がいることもあります。
ノラ猫さんは、お腹の中に寄生虫がいることがよくあるので、検便は必ずしましょうミミダニ
耳に寄生するダニです。耳をかゆがっている子は注意です。
疥癬
耳の付け根などに、ふけがないか注意して下さい。ノラ猫さんは、拾われるまでご飯を十分に食べれなかったり
悪条件のなか生活している子が多い為、弱っている子も
います。様子がおかしければ、病院に連れて行ってあげましょう。
ただし、拾われた方は責任を持ってその子のお世話をしてあげて下さい
仔猫とのめぐりあわせは、いろいろですがこれから数十年家族の一員となるのです
病気になれば、お金もかかりますが、癒しを与えてくれます。
拾われた方は、可愛がってあげて下さいね2011.07.28
メリーの腎不全
病院で飼っている、チンチラのメリー。
今年の8月で、15歳になります。
年なのか、あまり動きたがらないので、関節のサプリメントを飲ませ始めたらよく、動くように
調子よくなったねぇと言っていたんですが・・・。最近、なんだかよくおしっこをするようになりました。
以前は、1日2~3回。しかし、最近は、4~5回するように。
お水もよく飲むし・・・。毛玉を吐く頻度も最近多い・・・。
これはまさか腎不全の初期の症状かも
さっそく尿検査をすることに。膀胱炎などにはなってはいませんでしたが、
蛋白が少し出ていて、うすーいおしっこ。
少し、様子をしっかり観察しながらみることに
しかし、ダイエットしてもなかなか減らなかった体重がだんだん減ってきている。
これは、いかん!!ということで、血液検査をすることにしました。
採血がんばれー!
やはり、腎臓の値が高くなっていました
本人の調子自体はよさそうなので、月1の皮下補液と腎臓用の処方食で今は、様子をみています。
ねこちゃんは、10歳を過ぎると腎臓が悪くなっている可能性がありまので、
みなさんも、気をつけてあげて下さい。
詳しい腎不全の内容は猫の病気を読んで下さいね2011.07.05
猫ちゃんのフィラリア症
だいぶ暖かくなってきましたね
わんちゃんを、飼っていらっしゃる方はフィラリアについてよくご存じだとは
思いますが、実は、ねこちゃんにも感染するってご存知でしたか?
今回は、ねこちゃんのフィラリア症について簡単にご説明したいと思います。フィラリアとは、蚊によって媒介される寄生虫です。
フィラリアの感染子虫が、蚊に吸血されるときに、体内に
はいってきます。そして、2ヶ月間かかり成長しながら移動して、心臓や
肺の血管に寄生します。ねこちゃんは、犬と違いフィラリアにとって好適な動物でないため、
心臓に到達する前に幼虫の大部分が死んでしまいます。
犬には存在しない貪食細胞が、肺に到達した幼虫を攻撃して死滅させます。
しかし、ねこちゃんの抵抗作用が強すぎるため、死滅した幼虫が肺に
炎症を起こす原因となることがわかってきました
また、もし生き延びた幼虫が1匹でも成虫になり寄生してしまうと、犬に比べて
体が小さいねこちゃんには負担が大きく、突然死してしまうこともあります。では、どんな症状がでてくるのでしょう
感染した場合、必ずしも症状がでるとはかぎりません。
発症すると、咳、呼吸困難、嘔吐、食欲不振などがみられます。
しかし、慢性的な呼吸器疾患や風邪の症状との区別がしづらい為、
飼い主さんも気付きにくく、動物病院のほうでもなかなか診断がつきにくい
のが、現状です。慢性の呼吸器疾患やぜんそくで治療している猫ちゃんの
なかには、ひょっとするとフィラリアが、関係しているかもしれませんね当院でも、最近1匹の猫ちゃんがフィラリア症と診断されました。
私が勤めだして初めてです。
はじめは呼吸があらくうずくまってしまうと来院されましたが、
今では症状も落ち着いてきて元気にしていますそんな、怖いフィラリアからかわいいネコちゃんを守るためにも、今では
月1回スポットすれば、簡単に予防できるお薬があります
ノミや耳ダニ、回虫も一緒に予防できるので、おススメです。
蚊の活動が始まってから1カ月以内に予防を始めて、活動終了1ヶ月後
までの予防になります。この地域では、4月~12月ぐらいですかね。予防できる病気は、ねこちゃんの為にもしっかり予防してあげて下さいね
病院の猫たちも予防してます
2011.03.22